various things review

色々な物(主に本)をレビューします。基本的に私が良い!と思った物をご紹介して、皆様のご購入等の参考にして頂ければと思ってます。

自由を得るためには嫌われる覚悟が必要。嫌われる勇気 レビュー

最近話題のアドラー心理学のレビューです。

Kindle版を購入しております。

一番良い点:対話形式であること

まず、読み物として読みやすいです。

哲人と青年の対話形式で話が進むため、理解が難しいところはあるにせよ、用語や語り口は非常にソフトで読みやすいです。

本書の一番良い点はソコだと思います。

内容:心理学…というのはどうなのか?

巷では内容が今までにない!的なことで注目を集めているようですが、「科学」として考えた時にはどうなのか?という気がします。

アドラー心理学」と呼ばれますが「アドラー哲学」の方が私的にはしっくりきます。

心理学は、だいたい実験などして確認していくので根拠がありますが、アドラー心理学の場合、裏付けみたいな物があまり感じられません。

アドラーはこう言っています」みたいな根拠が多いです。

内容自体は悪くないが根拠があまりない

自己啓発本は好きなので、内容自体に否定的には別に私はなりませんが、

「どうしてそうなのか?その根拠は?」という所が提示されて初めて「おお!納得。じゃあそれ実践してみようかな。」と私は思うパターンが多いので、本書で把握できる限りのアドラー心理学ではそれがあまりないです。

 

例えば、

嫌われる勇気 [ 岸見一郎 ] 第五夜 「いま、ここ」を真剣に生きる 内 無意味な人生に意味を与えよ より(Kindle版のためページ数不明)

哲人:そこでアドラーは「一般的な人生の意味はない」と語ったあと、こう続けています。「人生の意味は、あなたが自分自身にあたえるものだ」と。

 

ほら、言ってるでしょ?

アドラーがこう言ったって。

そして、別に根拠は特にない。

 

 この発言自体は、私は賛同します。

これは、こちらでも言ってましたし。

 

続・働く理由 99の至言に学ぶジンセイ論。 [ 戸田智弘 ] P.208

フランクルのメッセージをひとことで表せば「人生に意味を問うてはいけない、人生があなたに意味を問うているのだ」ということである。

 

これはフランクル心理学とかいうのを、著者なりに解釈したときの表現ですが、経験則からくる人生論のアドバイスとして、「働く理由」では述べているのでそこに根拠はなくても納得できますが、

 

アドラー心理学

 

として同じことを言うのであれば、「なんで?」「どうやってそれが正しいって証明するの?」とツッコミたくなってしまう私はダメなのでしょうか?

 

でも、「考え方」を広げると言う意味で、すごくいいことたくさん書いてあると思いました。私自身は、もっとアドラー心理学を勉強したいなあと思わせる一冊でした。

 

ちなみに、皆が気になるここを言っといた方がいいかと。

タイトルから想像しがちな

「人に嫌われたらHappyになれる。もっと嫌われる様に生きよう」ということではなく、

「人に嫌われるということはあなたが自由に生きている証拠。それでいいんだ」

的な意味でした。

関連エントリ