プロ野球選手の発言から考える、目標に対する幸せになる基本的考え方
ポジティブ心理学を学びだしてから、こういう発言には敏感になってきました。
11年間所属。通算90勝し、エースとして引っ張ってきた。ただ、心残りもある。2010年に日本一に輝いたが、3位からの下克上。「リーグ優勝できなかったことがつらい」と振り返る。
別に私は、本人が「だから不幸だ!」ってことを主張しているとは思っていません。
ただ、この考え方は、誰しもがしがちな故に、幸せになることを遠ざけて行く考え方だと思います。
Happier [ タル・ベン・シャハー ] P.118
パーシグは山頂と言う目標に焦点を当てていましたが、厳しそうな残りの旅路に圧倒されてしまい、上ることを楽しめませんでした。
そしてやがて、その旅を続ける気力も体力も失っていました。
山頂に焦点を当てていたのは、僧侶たちも同じでした。
しかし、彼らがそうしていたのは、山頂に立つことが何よりも大切なことだったからではなく、正しいコース上にとどまりつづけるためでした。
彼らは、自分たちが正しい方向に向かっていることを知っていたために、残りの旅路に圧倒されてしまうのではなく、目の前の一歩一歩に集中して、それを楽しむことができたのです。
目標が果たすべき役割は、私たちを自由にすることです。
目標は私たちを縛りつけるものではなく、私たちが現在を楽しむのを可能にしてくれるものであってしかるべきなのです。
私がここで強調したいことは、目標を達成することよりも、それを持つことのほうが重要だということです。
いかなる成功も勝利も、いかなる頂きも目的地も、<完璧主義者>を満足させるには足りません。必ず失望に終わってしまう目的地へ向かっての無益な旅がまた始るだけです。
(最善主義者は)
<完璧主義者>とは違い、成功を当たり前とは思いませんし、自分が達成したことをとるに足りないことと切り捨てたりしません。
だから、ポジティブ心理学的にはこんな発言や考え方だったら素晴らしいんじゃないのかな?と思いました。
11年間所属。通算90勝し、エースとして引っ張ってきた。ただ、心残りもある。2010年に日本一に輝いたが、3位からの下克上。「リーグ優勝できなかったことはつらいが、野球を楽しむための目標がまだまだ残っていて楽しい」と振り返る。
私事で言うと
成瀬投手に限らず、私たちは、このような完璧な考え方をしがちです。
私事で言えば、先日ちょっといいなと思っていた女性と数回デートできたので、「これはお付き合いできるぞ!」と思っていたのですが、ダメになってしまいました。
ダメになった途端、それまでの努力が人生の無駄の様に思えてしまいました。
もし、記者にコメントを求められていれば成瀬投手風に言うと、本音はこんな感じでしょうか。
数回デートし、彼女のために自分を犠牲にして献身的になってこの関係を引っ張ってきた。ただ、心残りもある。デートの最中に彼女は喜んでくれているように見えたが、最終的には何の関係にもならず。「お付き合いできなかったことがつらい」と振り返る。
この私のケースに関しては、以下の言葉がずーっと心に残り好きです。
これは、別に恋愛でなくても、人生においても同じ考え方をしていくことがポジティブ心理学的にも正しいと思えるのですが、果たして共感していただけるでしょうか?
よく「お友達以上、恋人以下」といって、やっといい感じになったのに、もうひとつ深い関係になれない悩みをもらす人もいる。
これは、とくに若い人にとってはもったいない悩みと言わねばならない。
二人の関係が淡いもので終わろうとも、それは二人の人生の大きな糧になる。その意味で、二人の関係は「実った」のである。
人生で言い換えるならこんな感じでしょうか。
あなたの目標に対する結果が淡いもので終わろうとも、それはあなたの人生の大きな糧になる。その意味で、その目標は「実った」のである。