考えてるつもり レビュー
タイトル:考えてるつもり
著者:サム・サマーズ
本日のレビューはこちら!
一応「心理学」の本ですが、内容的には完全に行動経済学です!
帯にも「ダン・アリエリー激賞」とありました。
逆に言えば、その帯が気になって購入しております。
内容
いかに人間が「状況」の影響を受けて行動してしまうかと説く。
特に面白かった所
やはり、現実世界に一番活きてくる所と言えば、「恋愛」でしょう。
この面白かった所を引用させてもらう。
「あなたが誰に惹かれるのかを決める3つの重要な要因」を書き出して欲しいのだ。
書き出しました?
では続き
典型的なものを紹介しよう。
1.ユーモアのセンス
2.笑顔
3.引き締まった(健康的な)体型
1.健康/体重
2.自信
3.グッド・ルッキン・フェイス
1.知性
2.ブルネット (←クタクタ注 褐色がかった髪のこと)
3.脚 (←クタクタ注 筋肉の付き具合とかすんなりとした格好のいい脚という意味)
このように誰かに惹かれるときの要因を”見たまんま”の言葉で語る
まとめると
1.顔
2.お尻
3.知性
…略…
のように、あなたも相手の人間性か外見の好みを書いたのではないだろうか。
しかーし、
あなたがどう思おうが、あなたが誰に惹かれるのかを決める最大の要因は「地理」だろう
とサマーズさんは言う訳です。
驚いた?
あるいは当たり前すぎる?
そもそも会わなければ始まらない訳だしね。
でも、ほとんどの人は「家が近い人」「一緒の職場の人」とかそういう条件は実際言わない訳です。
でも、実際はその要因が一番大きいのです。
そして続き
距離が近いと言う事がどれほど強い影響力を及ぼす物か、想像がつくだろうか?
ある実験では
部屋が近ければ近いほど住民同士は仲がよかった。
という結果も出ています。
逆に、近ければ近い程、嫌な相手になる可能性もあることにも言及していますが、いづれにせよ、「地理」なんです。
誰かと頻繁に顔を合わせる(あるいは何かをよく目にする)だけでいい。相手に魅力を感じるのにはそれで充分だ
ということで
これを聞いて面白いと思うかどうかが、この本を購入するかどうかの分かれ目だと思います。
もちろん、地理だけじゃなく、ほかの「状況」的な要因をいくつもあげておりますが、それは本書を読んでのお楽しみ。
例えば、狙ってる人がいたとしても、「俺は自分の内面に自信がない」とか言って何もしないよりは、こういう状況的なことをまずしってるだけで、全然行動の仕方が変わって来ると思います。
「よし!まずは、顔を合わせる機会をとにかく増やそう!」
とか
「(良い意味で)相手が断らないような状況を作ってみてデートに誘ってみよう」
とか。
一般に、人は相手の行動を相手の性格のせいにしますが、大部分は状況なのではないかと本書を読むと思える様になってきます。
「彼女がデートの誘いに応じないのは、僕の事が嫌いだからじゃなくて、遊びにいけないほど忙しいのではなかろうか」
とかそんな感じ。
いずれにせよ、人間的に一つ大きな視点を得る事がができたんじゃないかなと思いました。
超良書です!
こういった記事に興味があれば、下記はめっちゃ面白いと思いますよ!