やってのける レビュー(14) 第13章 フィードバックの魔法(正しいほめ方)
ついに、長きに渡った本レビューもフィナーレを迎えました。
めでたしめでたし。
それではレビューの続きいってみよー。
<シリーズ>=======================================
やってのける レビュー(2)イントロダクションと第一章 良い目標設定の仕方
やってのける レビュー(3) 第二章 信念と環境が目標へ与える影響
やってのける レビュー(4) 第三章 目標のタイプ:証明型・習得型
やってのける レビュー(5)第四章 目標のタイプ:獲得型・防御型
やってのける レビュー(6)第五章 幸福感を得られる目標
やってのける レビュー(7)第六章 目標のタイプの使い方、実例
やってのける レビュー(8)第七章 他人にやる気を出させるには?
やってのける レビュー(10) 第九章 シンプルな計画を作る
やってのける レビュー(11) 第十章 自制心を日増しに伸ばす(自制心の鍛え方)
やってのける レビュー(12) 第十一章 現実を見よ(ポジティブ思考と目標の関係)
やってのける レビュー(13) 第十二章 諦めるとき・粘るとき(目標の諦め方、粘り方)
やってのける レビュー(14) 第13章 フィードバックの魔法(正しいほめ方)
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<<クタクタなりのまとめ>>
第十三章 フィードバックの魔法
本章ではフィードバックについて述べています。
どうほめるかってことです。
基本
フィードバックは目標達成には重要です。
行ったことの結果がどうだったか得られないと、この先どう進んでよいかわからなくなってしまいます。
例えば、英語の発音を勉強してても、実際に発音して、ネイティブスピーカーが理解できるか試してみなければ、そしてそのフィードバックを貰わなければどう修正して行って良いかわかりません。
しかし、うまくフィードバックを伝えないと逆効果にもなってしまいます。
どう伝えるのが良いのでしょうか?
うまく行っていない人をほめる時
うまく言っていないひとを褒めるときは注意しましょう。
下手に「運だよ、運。君のせいじゃない」とか言ってしまうと、「そうだよね、俺のせいじゃないから、このままで努力しないで良いかな。」となってしまいます。
うまく行かないという事から来る「不安」「悲しみ」はモチベーションにつながります。
それを考慮にいれて褒める必要があります。
じゃあどうするのか?
「良いフィードバックとはまだ達成のチャンスがあるのだという信念を相手に抱かせる」ものだそうです。
例えば、なかなかブレイクしないお笑い芸人に対して、
「運良く良いプロデューサーに巡り会わないと、大ブレイクは難しいよ」
とかいうよりは
「ネタ作りの努力を怠らない限り、成功の望みはまだあるよ」
みたいなことを言えば良いのではないでしょうか。
大事な事は
「問題をコントロールできないと感じるとき、人は悲観的になり、落ち込みやすくなる。問題を指摘する相手からコントロールの感覚を奪わないように注意する。」
ことです。
ネガティブな事をフィードバックする時
あそこがダメだった、とか言う時ですね。
そのときは以下の点に注意すると良いです。
- 具体的に示す
寝坊した相手に対して、「お前の生活態度は普段からたるんどる!」よりは「睡眠時間7時間はきちっととれ」の方がよいのかも。違うかな…。 - 成果がでないのは自分のせいだと自覚させる
本人に、それを改善する力が有ると認識させつつ、言うのが大事。理由は、うまく行っていない人を褒める時で述べた事と同じでしょう。
「君は数学で90点取る力があるんだから、英語でも合格点は取れるでしょ。英語と数学の勉強の仕方の違いを考えて見なさい」 - 報われない努力を褒めない
下手に褒めると「自分はなんて愚かなんだ」と思われてしまう。
例えば、1度も1軍にあがれないプロ野球選手に「良くやった」と言っても「俺はダメなんだな」と思われてしまうかもしれません。 - どのようにすれば改善できるか一緒に考える。
問題点の指摘より改善点を見つける。
「接客態度がイマイチだったな。お客さんに喋る時に語尾に「ッス」てつけるのを辞めるだけで大分印象が違うよ」
見たいな感じでしょうか。
科学的正しいほめ方
ルール1:称賛の言葉は「本心からの物」であること
感情は、相手にばれるってことでしょうか。でも、これ私は「そんなことない!」と思います。本当にそう思ってなくても、君ってカッコいいねって言われると嬉しく感じます。少なくとも悪い気はしません。褒めないよりも、形からだけでも言ってみるのは大事だと思います。
ルール2:相手がコントロールできる行動を重視する
生得的な能力や資質をほめると、うまくいかない時に問題を生じる。
努力や忍耐力、効果的なアプローチ、心構えなどをほめる。
○「毎日勉強する、その姿勢がすごいね!」
×「数学で100点取るなんて、すごい!」
ルール3:人と比較しない
人との比較ではなく、その人がどう成長したかというところに着目する。
「昨日までできなかったのに、仕事覚えて来たね。すごい」
ルール4:自律性の感覚を損ねない
同じ例になりますが、
○「毎日勉強する、その姿勢がすごいね!」
×「数学で100点取るなんて、すごい!」
自分で勉強している という点を褒めるというのは、自立性を褒めているんじゃないでしょうか。
ルール5:達成可能な基準と期待を伝える
やる気があがるのは、難しいが可能な事が目標にあるときです。
「将来はプロ野球選手だね!」よりは「もうすこし頑張れば強豪のABC高校野球部に入れるんじゃない?」
って感じでしょうか。
まとめのまとめ
目標達成のモチベーションという意味では「自分の責任で達成できてない」という風に思わせるのは大事なのかもしれませんが、人生という意味では、別にそんな風に思わなくても良いのではと感じました。
特に、「がんばったけど、運が悪かった」と開き直れることも、次の目標に切り替えたりする点では大事だと思いますし、精神的にも健康なのじゃないでしょうか。
しかし、粘り強く続けさせる という視点で捉えると、本書の視点も参考にはなるなと思いました。
長きに渡った本書のレビューも終了です。
良い事いっぱい書いてあったので、実践して活かせるようにがんばりたいですね。
といいつつ、読むだけで満足する私がいるのも理解しております。。。
というわけで、本書のレビューは終わりですが、別の本等々も、今後もレビュー続けて参ります!!