人に問題点を指摘するときは精緻化をすべし!
昨日のエントリですが、たまたま今読んでいる本の中で、心理学的にも説明できそうな部分がありましたので、追記します。
何かをした結果を人に伝えるということは「フィードバックを返している」とも言えるわけです。
心理学としてはフィードバックの説明の所で「精緻化」が必要とありました。
精緻化とは何でしょう?
説得とヤル気の科学 [ スーザン・ワインチェンク ] P.151
フィードバックに必要な精緻化
…略…
仮に店長が「フィルターの洗浄が不十分だった」としか言わなかったら、Cさんのやり方が正しくないことは伝わりますが、どう正しくないかが伝わりません。
そこで必要になるのが簡潔な説明、つまり「残りカスはきれいに洗い流さなくちゃ」の部分なのですが、これが精緻化です。
「精緻化されたフィードバック」を与えてあげれば、Cさんも間違いを正すために心得ておくべき詳細がつかめますが、そうでないと「もう一度やってみる」ときにどう修正したらよいかがわかりません。
昨日の例では以下をあげました。
自動車教習所の教官の指摘の仕方。
教官:急に進路変更しない!
というのと
教官:ゆっくり進路変更してくれないかな?
家族がTVを見ているときに、リモコンで急にチャンネルを変えたとしよう。
「勝手に変えないでよ!」
というのと
「他のテレビで見てよ!」
ディズニーランドでアトラクションの列を割り込みしてきた人がいたら
「割り込まないでください!」
というのと
「最後尾からならんでください!」
車を駐車しようとしたときに、知らずに従業員用の所に止めようとしたら
「従業員用なのでここには止めないでください」
というのと
「お客様用のはあちらなので、あちらに行って下さい」
昨日は後者を「提案」するというアドラー心理学として捉えましたが、
本日は別の切り口として、
通常の心理学で考えると「フィードバックの精緻化」をすると
ただ他者にフィードバックをするよりも感じが良くなるのではないかとも考えられるなと思いました。
こちらの本(説得とヤル気の科学 ―最新心理学研究が解き明かす「その気にさせる」メカニズム)は「やる気を出させる」ためのフィードバックについて説明していたので、やる気がでるということは、感じが良い言い方であるとも言えるのではないでしょうか?
関連エントリ
心理学的フィードバックについてはこちらでも触れています。