柔軟性トレーニングーその理論と実践 レビュー
タイトル:柔軟性トレーニングーその理論と実践
医療系の本のレビューです。
このブログでも継続実施中の、柔軟性を上げるためにさらなる知識UPを狙って購入しました。
いいところ
この本の良い所は、理論が基本的なところです。
基本的なのですが、ちゃんとその理由が書いてあります。
「理由が書いてある」それが大事なのです。
ダメな本だと、基本だけ書いてあって、理由がなかったります。
例えば、柔軟性といえば、関節の可動域ですが、その可動域に関連する関節についての記載でこんなのがありました。
引用A
運動癖がない者はよく「エクササイズは関節炎を引き起こす」と口にする。これは事実を逸脱している。運動は関節を健全に保ち、逆を言えば、関節を総体的に良質に維持するためには運動は必要不可欠である。
でなんで、そう言い切れるのかな?と思うと
引用B
関節軟骨は血液の供給を受けず、滑液を通して大部分の栄養素を供給される。身体運動が新鮮な滑液を軟骨表面に浸出させ、関節内圧の変化がその栄養素を軟骨に浸透させる。
からだと書いてあります。
実は順番的には先に引用Bの方が先にでてくるのですが、ここではわかりやすく逆の順番で紹介しました。
カンタンに言っちゃうと
関節の軟骨は運動させると新鮮な滑液に触れるので、回復するけど、運動しないと新鮮な滑液に触れないので逆に悪くなる
ってことです。
もし、ここで上げた引用文が何言ってるんだかあまりわからなかったら、まだこの本を読むのは早いかもしれませんね。
言いたかったのは引用Bの部分でちゃんと理由が書いてありますよってことです。
ダメな本だと、「関節動かせば実は関節が良くなるんだ!」とだけ書いてある傾向が強いんじゃないかと私は思っている訳です。
こういう理由がたくさん書いてあるので非常に勉強になる良い本だと思います。
悪い所は
ちょっと表現がかたいところだと思います。
筋肉の名前をまったく知らない人とかが読むと少しわかんないかもしれません。
私の狙いとは
少々ずれてしまっていたのが残念でした。
一番知りたかったのは「どのくらい」やれば良いのかってところを模索していました。
週1回?週3回?1回につき何セット?
とか。
しかし、間接的にヒントはありました。
トレーニングの原則の説明のところとか、多分そういうのを自分で考えられるようにするために、記載があったのだろうと思います。
やはり、その辺の記載が普通の「ストレッチ how to」物の本とは一線を画している所だと感じました。
柔軟性「トレーニング」の本です。
それだけに、単にスタティックストレッチをやっとけば体軟らかくなり最高だよ!みたいな本より俄然信用できます。
(例えば、柔軟性ばかりあっても、関節緩過ぎ状態でけがし易くなるよ とかちゃんと書いてありました。)
総合すると
良いと思います。ストレッチをする人にとっては必須の事柄がたくさんありました。
整体師などのセラピストはもちろん、普通のストレッチ本ではいまいち効果がないなーという人も、読んでみて損はないんじゃないかと思いました。
なにより、値段そんなに高くないので良いと思いました。